意思信託が、作成した契約書類は超長期保存のため文化財保護のスペシャリストのアドバイスを受け、契約書の紙やインクから出る汚染ガス・空気中の有毒ガスを吸着するシートでくるみ保管いたします。一般に昔から言われる紙の印刷物の4代大敵、光・温度・湿度・虫に気を遣うのは当然ですが、現代社会では排気ガスなどから媒体にとって有毒なものが新たに認知されてきました。また、印刷方法も革新されてきましたがこのことによる弊害も出てきています。例を挙げれば事務所に各一台以上はある複合の印刷機、レーザープリンターなどですが、この印刷方法は簡易で便利で早いですが、長期保存には全く向いていません。レーザープリンターでアウトプットした印刷物は何年もつかわかりません。年々改良はされるでしょうが現時点ではレーザープリンターで印刷したものは重ねてあればインク自体が癒着して紙からはがれるのです。単純な温度・湿度管理等の不足ではないのです。
言うなればレーザープリンターはインクが紙に染みるのではなく、紙の上にインクを熱で張り付けるような感じなのです。
意思信託は超長期保管が主たる業務ですから印刷会社に方法と紙を指定して、昔ながらの印刷方法で紙にインクを染み込ませます。これはプリンターと比べてはるかに時間がかかるし、何よりコストが違います。チラシを10枚だけ刷る人はいませんよね!契約書はオリジナルな部分も多いため、このような非効率的なことになります。しかし、意思信託がお預かりする契約書は人生においても非常に重要な物ですから、できる限り完璧を目指さなければならないのです。100年たったプリンターで印刷されたコピー用紙はありませんが、100年経過している原稿用紙・本などはざらにあります。だから、意思信託が指定する紙は、これもコスト高になりますが原稿用紙と同等の紙か、本に使用する用紙だけしか使いません。明治の文豪の原稿用紙は今でも残っていますし、本も何百年と残っています。これぐらい確実な実績はありません。
業務内容の違いですが行政書士や司法書士は書類作成がメインの業務ですから、事務所に行けばわかるのですが多くの先生はコスト・手軽さ・速さから皆さまプリンターの複合機を使用しています。これが書類作成をメインの業務とする者と長期保管を業務にする者の考え方の違いなのです。意思信託のレゾンデートルの一つがここにあります。